過去問解説: 知らなくても正誤が判断できる選択肢

知らなくても正誤が判断できる選択肢

試験の本番は制限時間に追われますし、緊張もしてしまうものですが、冷静に読めば正誤が判断できる選択肢があります。落ち着いて判断できるように過去問題などで訓練しておきましょう。回数をこなす、場数を踏む、という事が効果的です。


第55回 通関書類の作成要領その他通関手続の実務

第 3 問

 次の記述は、関税の確定及び納付に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。

3  課税価格につき、納税申告の時に知ることができなかった事情により誤った納税申告をした者が自主的に修正申告をした場合において、当該修正申告による納付すべき税額に係る延滞税の免除を受けようとするときは、税関長に対し口頭でその事情を説明し、確認を受けることとされている。

→誤りです。
条文できっちり確認しておきたい人は、関税法12条6項と政令9条1項を参照してみて下さい。申請書の提出が規定されていますので、口頭で、と言っているこの選択肢の内容は誤りです。しかしその前に、この選択肢の言っている事は瞬時に誤りだと判断できます。よく読んでみるとこの選択肢は、申告ミスという比較的ありえそうな件で、税関に1人しか居ない税関長に口頭で事情を説明するのが法定の手続方法だという意味の事を言っています。落ち着いて考えればそんな運用で税関の実務が回っていく筈がない、という察しが付きますので、条文について知らない人でも瞬時に誤りだと判断できます。

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